
メキシコ ゲレロ州 敵対カルテルの侵入を警戒する兵士と住民。この後、ケシ栽培を生業としていた村は敵対カルテルに攻撃されて多くの住民は村を離れた。

メキシコ ゲレロ州 自警団を組織した先住民の村々は、カルテルの襲撃により、村の外で必要な医療や教育を受けることができなくなっている。カルテルや政府による懐柔政策によって住民は分断。カルテル側に寝返った女性(真ん中)の弟はその後、何者かに暗殺された。
イラン戦争が始まっておよそ2ヶ月。
紛争地の被害の状況よりも、自分たちの生活に影響する石油関連の報道ばかりが日本のメディアでは目立つ様になった。
多くの無辜の人々が爆弾で殺されている事実よりも、自分たちの生活に関心を寄せてしまうのは寒ければ火を求め、喉が乾けば水を求める人間の偽らざる条件反射なのかもしれない。
「1人を殺せば犯罪者だが、100万人殺すと英雄になる」
「大量殺人は世界が奨励している。そのための破壊兵器を製造している。(中略)大量殺人において私はアマチュアだ」
全盛期のヒットラーと対峙してきたチャプリンが監督した『殺人狂時代』の主人公のセリフだ。
高市首相はトランプ大統領に「世界の平和に貢献できるのはドナルドだけ」と擦り寄り、大量のアメリカ製の武器を購入する。
そしてトランプはイラン戦争を「ちょっとした気晴らし」と平然と言い放つ。
今月(4月)21日、日本政府は武器輸出のルールの緩和を決定し、戦後初めて殺傷能力のある護衛艦やミサイルを輸出可能にした。
大量殺人をしている強者に身を寄せて、自分たちは安全だと思って生きている地平は脆弱で、一度殺し合いが始まれば問答無用で殺す立場から殺される側へと一瞬に逆転してしまうのが戦争の普遍の定理だ。
当たり前だと思っていた自由は失って初めてその価値がわかる。
いくら時代が変遷しても失った「自由」と「命」の価値だけは変わらない。
[© Ryo Kameyama]
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